2017/03/14
シリーズ「がん」~第3回 「もしかして、がんかも・・・」~
日本外科学会専門医。医学博士。内科、外科など多岐にわたる症例経験豊富。統合医療医として、疾病予防、がん予防および治療、アンチエイジングを専門とする。湘南メディカル記念病院病院長 加藤医師のブログです。
ブログ訪問有難うございます。
まだ風邪やインフルエンザの方がおられますが、患者数としては大分落ち着いてきた印象です。そうなると増えてくるのが「花粉症」ですね(^^; すでにお辛い方もいらっしゃることでしょう。私自身も「アレルギー持ち」でひどい年は、目も鼻もぐちゃぐちゃで大変なことになります ただ毎年ではありません。考えてみると、体力、免疫力、抵抗力が落ちているときに発症しているようです。皆さんも栄養・休養・運動で体調を保っていただくといいと思います(^-^) ただし発症してしまったときは医療機関へご相談ください!
さて、シリーズ3回目は「もしかして、がんかも・・・」と題してお話したいと思います。
がんと一口にいっても、臓器や種類によってさまざまです。ですから、がんによって表れる症状は違いますので一つ一つ書くのは無理ですし、細かく書けば書くほど人は自分に当てはめようとする傾向がありますね。「○○の医学」とかで、これそうかも~って経験あるのではないでしょうか(^^;
正直にいいますと、がんによる症状としては「何でもあり」です。別の病気でも起こりうる症状だらけです。だから、本やネットで調べると「がんに当てはまる」症状は必ずあるのです。
では、どのようなときに疑い、医療機関で検査を受けるべきなのか?それは、次の3つになります。
1)自覚症状、2)他覚症状、3)検査値異常
1)自覚症状とは、自分で感じる、気付く症状のことです。これもさらに分けると、触って気付く(触覚)、感じて気付く(痛覚など)、見て気付く(視覚)などになります。先ほども述べましたが、「特定の症状=がん」ではありません。ポイントをあげると、
☆触覚・・・しこり(どこに、いつから、痛みの有無、固さ、動き方など大切) ☆痛覚・・・これまで感じたパターンでないもの(程度、場所、頻度など) ☆視覚・・・急激な痩せ、身体の色(白い、黄色いなど)、尿・便の色(赤、黒、白など)
2)他覚症状とは、他人がみて気がつく症状です。医師の診察もそうですし、家族や友人に指摘される症状も含まれます。急な変化は自分で分りますが、徐々に起こった変化は自分では気付きにくいものです。得てして他人の指摘は大切にした方がよいでしょう。
3)検査値異常・・・健診(検診)などで指摘されますね。異常だから「がん」ではありませんが、原因は究明すべきですね。
非常にあいまいではありますが、再三申し上げたとおり「特定の症状=がん」ではありませんので過度に心配しなくて結構です。
大事なのは、自分の身体の変化に注目すること、です。そして、人間は物事を悪く考えがちですが、「がん」があるかどうかは検査してみないとわからない、ことも覚えておいてください。
生涯でがんに罹患する(かかる)確率は、男性63%(2人に1人)、女性47%(2人に1人)と言われています。決して珍しいものではありませんね。「あれ、おかしいな?」そんな不安を感じたら、医療機関に行くタイミングです!何事も早めが吉ですよ
・・・最後までお読みいただき有難うございました。次回をお楽しみに!